2016/08/02

■蟬の穴 『オルガン』第6号の一句

『オルガン』第6号(2016年8月1日)より。

来て夜は沖のしづけさ蝉の穴  生駒大祐

「て」のこの場所、海ではなく沖、夜と水の広がりから蟬の穴への収斂。いろいろとテクニカルだけれど、それを目立たせることなく、たしかなトーンを醸成。

と、こんなふうに、わかったふうに嚙み砕く必要もなかった。

好き句。


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