俳句的日常
l'écume des jours
by tenki saibara 〔come rain or come shine〕
2016/08/23
■「かわいそう」の名詞化・物質化 『川柳カード』第12号の一句
『川柳カード』第12号(2016年7月)、榊陽子「水遊び」10句より
なお父はテレビの裏のかわいそうです
榊陽子
父=かわいそう。それはごくごくフツーの図式なのだが、構文(のズラし)によって「かわいそう」は名詞化・物質化し、父は、「かわいそう」の化身・表徴・代表選手となって、テレビの裏にうずくまる/放置される。クイックルワイパーできれいにされるまでの期間。
構文て、だいじよね。
なお、父は、テレビの裏から、いまも君たち私たちを見ているのであった。
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